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救急・応急手当

脳卒中

Q.脳卒中ってどんな病気なの?

A.脳の血管がつまったり破れたりして、その先の脳細胞に栄養が届かなくなり、細胞が死んでしまう病気のことです。
血管が詰まったり破れることで、脳が破壊され体のコントロールがうまくできなくなります。

 

Q.どんな症状があるの?

A.以下の症状があわれます。

  1. 頭痛、嘔気、呂律が回らない。
  2. 急に倒れて意識がなくなる。
  3. 力はあるのに立てない・歩けない・ふらふらする。
  4. 体の片側がマヒする(手足のみ、顔のみの場合もある)。
  5. 言葉が出なくなったり、他人の言うことが理解できなくなる。
  6. 片方の目が見えない・ものが2つに見える・視野の半分だけ欠ける。
  7. ものが飲み込めなくなる。

寝たきりになってしまうと、使わない筋肉がこわばって、動かなくなるという合併症も出てきます。

 

Q.脳卒中は治らないもの?

A.脳卒中になっても治療やリハビリでかなり回復します。
ただし、治療やリハビリが遅れると、その分、回復が難しくなります。
治療が遅れると病気が進行して症状がひどくなったり、再発作が起きて命を失うこともあるからです。
また、リハビリもできるだけ早い方がよく、遅いと合併症が出て筋肉がこわばったり、症状が悪いままで固まったりします。

 

Q.脳卒中を予防するにはどうすればいいの?

A.自分、あるいは家族が早く症状に気づき、適切な病院(脳神経外科のある病院)に早く見てもらうことが大事です。                                                 健康康診断を定期的に受診してください。

 

脳卒中の種類

脳卒中の中で脳の血管が詰まるタイプの代表が脳梗塞。
また、脳の血管が破れるタイプの代表では、脳出血があります。             

脳梗塞

脳を養う血管が詰まるタイプで、3種類あります。

  1. 脳の太い血管の内側に、ドロドロのコレステロールの固まりができ、そこに血小板が集まって動脈をふさぐ「アテローム血栓症梗塞」
  2. 脳の細い血管に動脈硬化が起こり、詰まってしまう「ラクナ梗塞」
  3. 心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさぐ「心原性脳塞栓症」

脳出血

脳の中の細い血管が破れて出血し、神経細胞が死んでしまいます。
高血圧や、年を取って脳の血管が弱くなり、血管が破れることが原因となる場合が多く、日中、活動しているときに起こる場合が多くあります。

くも膜下出血

脳をおおっている3層の膜(内側から、軟膜、くも膜、硬膜)のうち、くも膜と軟膜の間にある動脈瘤が破れ、膜と膜の間にあふれた血液が脳全体を圧迫します。
また、動静脈奇形が出血の場合もあります。
突然の激しい頭痛、嘔吐、けいれんなどが起こりやすく、意識がなくなり急死することもあります。

一過性脳虚血発作

脳の血管が詰まるタイプのうち、24時間以内に回復するもの。
脳梗塞の前触れ発作ともいわれています。
一時的に片方の目が見えなくなったり、ろれつが回らない、半身がいうことをきかなくなるなどの症状が起こります。
ただし、再び血液が流れると、症状もなくなります。

脳卒中の危険因子

大量飲酒 1日1合以上飲む人は、死亡率が高くなる。
たばこ 1日平均40本吸う人は、吸わない人の約4倍死亡率が高くなる。
運動不足 肥満・糖尿病・高脂血症・高血圧を引き起こす。
肥満 高血圧や糖尿病の原因になる。
心臓病(心房細動) 心房細動(脈の乱れ)は、心臓の中にできた血のかたまりが血液の流れに乗っていき。脳の血管で詰まって、脳梗塞の原因となる。

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